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Window 版 LaTeX のインストール
-- 目次 --
  1. 前書き
  2. LaTeX のインストール I (角藤版)
  3. LaTeX のインストール II (オプション)
  4. LaTeX の最近の機能について
  5. prosper について
  6. ベジエ曲線
1. 前書き

以前は、LaTeX のバージョンがあがればすぐにでもインストールしなおしていたの ですが、このところ LaTeX の使用で困ることもなくなっていたため、 ずっとそのままにしていました。ふと気がつくと 3, 4 年くらいは LaTeX を更新していないことに思い至り、 新しい LaTeX をインストールしてみる気になりました。 以下、そのときの作業内容を振り返りながら記述したものです。

  1. 奥村晴彦氏の TeX Wiki
  2. アスキー社の TeX のリンク集
  3. アスキー社の pLaTeX のページ
  4. 角藤氏のホームページ
  5. DVIOUTのダウンロードサイト
  6. ctan
2. LaTeX のインストール I (角藤版)

2009 年の夏に角藤版のホームページのアドレスが変化し、ページの体裁が少々変化しました。

W32TeX

をクリックすると、W32TeX と書かれたページが別窓で開きます。

ここに LaTeX のインストール方法が 詳しく書かれています。説明が非常にわかりやすく、作業も随分簡単ですから あえて更に説明を加える必要もありませんが、 LaTeX に関しての知識がないと 若干とまどうことがあるかもしれません。以下、くどいかもしれませんが、私が 最近した作業に基づいて説明を加えます。

注意
dviout のホームページにある次の説明書 もとても有益ですし、奥村晴彦氏による解説 もとても有益です。
準備

作業を始めるにあたって、次が必要となります。

  1. 拡張子が zip の圧縮ファイルを解凍するためのソフト
  2. ハードディスクの内部に 2 つフォルダーを作成する :
    • 作業用のフォルダー
    • LaTeX をインストールするフォルダー

解凍ソフトとその使い方に関しては誰か詳しい人に聞いてください。

フォルダーに関しては、どのような名称でも構わないのですが、 今は仮に次のように選ぶことにします。 (注意を見てください。)

作業用フォルダー c:\work
インストール フォルダー c:\usr\local
注意
  1. 例えばドライブ c にフォルダを作成するには、エクスプローラの左の窓で 「ローカルディスク c」をクリックして、メニューの「ファイル」/「新規作成」 から「フォルダ」を選択し、フォルダー名を work に変更すると、c:\work が作成されます。
  2. 「Program Files」のように空白を含むフォルダーの中に LaTeX を含めてはいけないようです。 この場合は LaTeX が正常に動きません。
  3. c:\usr\local は一旦 c:\usr を作って、このフォルダの中に local というフォルダーを 作成したものです。以下のようにしてあれば dviout は LaTeX が存在するフォルダーを 見つけてくれます。
    • LaTeX が c:\usr\local にある場合
    • 後述の環境変数 path を適切に設定してある場合
    このようにしてあると dviout の自動設定機能が利用できます。
pLaTeX のインストール

さていよいよ、「W32TeX」のページから必要なファイルをダウンロードすることにします。 「W32TeX」のページを閉じていれば、

W32TeX (x86)

をクリックして「W32TeX」のページに入ります。

「W32TeX」のページは別窓になっていますから、このページを読みながら、 「W32TeX」のページが読めるように窓を配置してください。

「W32TeX」のページを少しだけスクロールすると、 簡易 installer のダウンロード と書いてある場所に 到達します。そのすぐ下に

texinst2009.zip

と書いたリンクが見えます。 (後ろのほうに付いている数字はバージョン番号で これは違っているかもしれません。) これをダウンロードします。 (右クリックして表示されるメニューから「対象をファイルに保存」を選びます。) ダウンロードするとき、ファイルを保存するフォルダーは 「LaTeX のインストール フォルダー」に します。

更に「W32TeX」のページをスクロールして 最小インストール と書いてある場所まで進みます。 ここに表示されているファイルを全てダウンロードします。 これを書いている時点では次の 6 個のファイルが該当します。 (バージョンは違っているかもしれません。) ダウンロードするとき、ファイルを保存するフォルダーは 「作業用のフォルダー」にします。

latex.tar.bz2
mftools.tar.bz2
platex.tar.bz2
ptex-3.1.10-w32.tar.bz2
pdftex-w32.tar.bz2
web2c-2009-lib.tar.bz2
web2c-2009-w32.tar.bz2
注意
これを書いている直前に、Internet Explorer のバージョンが 8 になりました。 まだバグがあるらしく、ファイルに保存しようとすると、拡張子が tar.bz2 とはならず、tar.tar となってしまいました。面倒なので Firefox で ダウンロードしました。

さて 最小インストール の下に 標準インストール があります。色々判断するのが煩わしくて面倒なので 全部インストールすることにしました。(多分大抵の人は NTT-jTeX は 必要ないし、古いフォーマットファイルも必要ないと思いますが、 ディスクスペースはいくらでもゆとりがありますから、取捨選択するのが 面倒です。)

dvipdfm-w32.tar.bz2 dvi を pdf に変換する道具。dviout から使用できる。
dvipsk-w32.tar.bz2 dvi を ps に変換する道具。
jtex-2.1-w32.tar.bz2 NTT-jTeX
ltxpkgs.tar.bz2 LaTeX の基本パッケージ (AMS LaTeX など)
luatex-w32.tar.bz2 LuaTeX
makeindex-w32.tar.bz2 索引を作る道具
manual.tar.gz マニュアル
oldformat.tar.bz2 LaTeX 2.09 用の古いフォーマットファイルなど
oldinputs.tar.gz LaTeX 2.09 用の古いスタイルファイルなど
pdftex-w32.tar.bz2  
t1fonts.tar.bz2  
timesnew.tar.gz  
txpx-pazofonts.tar.bz2 
vf-a2bk.tar.gz pTeX 用の仮想フォント
xindy-w32.tar.gz  
注意
LaTeX で使用されるフォントは縦横のサイズが決まってないといけません。 (こうでないと組版ができない。) しかし伸び縮みする ttf(=True Type Font) には これがありません。「仮想フォント」は LaTeX で ttf を使用可能にするためのものです。
以上のファイルをダウンロードして 「LaTeX の作業フォルダー」 に保存します。

「W32TeX」のページを更にスクロールすると 標準インストール の下に フルインストール とある場所があります。今回ここから次のファイルを選択しました。

omega-aleph-w32.tar.bz2
omegaj-w32.tar.gz
ttf2pk-w32.tar.bz2

最初の 2 つは unicode 対応の TeX (及び LaTeX) とその日本語化です。 TeX のソースコードは Knuth によって公開されていますが、 これを改変するには別の名称にしなければならないようで、 TeX が omega となり、LaTeX が lambda となったようです。 以上の 3 つのファイルも作業フォルダーにダウンロードします。

注意
  1. TeX は基本的には 8 ビット単位で処理をしており、unicode 対応とするには 16 ビット単位での処理が必要になるようです。このため TeX のソースからの 改変が必要となったようです。
  2. unicode を使用すると世界中の言語を混在して表示できるようになります。 中国語 (= Chinese), 日本語 (= Japanese), 韓国語 (= Korean) は漢字を使用する点で共通していますが、 混在して使用するには多くの問題があり、この 3 つの言語を 総称して (その頭文字を使って) CJK と呼びます。 ttfpk-w32.tar.gz は True Type フォントを PK フォントに変換するツールですが、 CJK パッケージでの利用を考慮して設計されているものとのことです。

LaTeX のインストールフォルダー に保存した texinst2009.zipを解凍します。 解凍ソフトによっては (あるいはその設定によっては) フォルダーを作成して その中に解凍することがあります。このような場合は、中身を一段上のフォルダーに 移動して新たにできたフォルダーを削除します。

LaTeX のインストールフォルダーに texinst2009.exe (バージョン番号は違っているかもしれません。) とそれ以外に複数のファイルがあることを確認します。

そのあとで、DOS 窓を立ち上げます。 (「すべてのプログラム」の中の「アクセサリ」の中の「コマンドプロンプト」を 実行します。)

DOS 窓で、 LaTeX のインストールフォルダー に移動します。

c:
cd \usr\local

そのあと、 作業用のフォルダー が c:\work であれば DOS 窓で次のように打ち込みます。

texinst2009 c:\work

インストーラ (texinst2009.exe) はバージョン番号に依存していますから、 バージョン番号が違っていれば、2009 の部分は変える必要があります。

ともかく、上の命令を打ち込むと大量のファイルが解凍されて、 LaTeX のインストールフォルダーに 格納されます。数分かかります。 大量にファイルを解凍するせいでしょうか、非常にまれですが、 一部のファイルの解凍が失敗することがあるようです。 そのため上のコマンドをもう一度実行する方が確実です。

最後に環境変数を設定する必要があります。

pathLaTeX のインストールフォルダの中の bin

この設定には Windows 98/Me と Windows NT/Xp では方法が違っています。

Windows 98/Me の場合、 c:\autoexec.bat の最後に次の書き込みをします。

set path=%PATH%;c:\usr\local\bin

Windows NT/Xp の場合には「コントロールパネル」/「システム」/「詳細設定」/「環境変数」 を選びます。環境変数 path が設定されていなければ、 「新規」を選んで、環境変数 path の値に c:\usr\local\bin の書き込みをし、 すでに環境変数 path が設定されていれば、環境変数の「編集」を選び、 path の値の最後に ;c:\usr\local\bin のような書き込みを付け加えます。 (セミコロンが付いていることに注意しましょう)

環境変数を設定した場合、設定を有効にするには、計算機の再起動が必要です。 NT/Xp の場合は不要ですが、DOS 窓は起動しなおさなければなりません。 再起動をしてから、DOS 窓で

platex

と打ち込んでみます。次のような表示が出れば LaTeX のインストールは成功です。 (数値はバージョンに依存します。) こうならなければ、環境変数の設定ミスです。つづりが間違っている 可能性ぐらいしかありません。

This is pTeX, Version 3.1415926-p3.1.10 (sjis) (Web2C 7.5.7)
**

Ctrl + c で終了します。(Ctrl キーを押しながら c を押す。)

DVIOUT のインストール

DVIOUT は LaTeX のソースファイルをでコンパイルしたときに できる dvi ファイルを表示するためのソフトです。 するべき作業は

  1. DVIOUT 本体のインストール
  2. DVIOUT の設定
  3. 環境変数 の設定

などです。以下順に説明をします。最初に

DVIOUTの ftp サイト

に行きます。ここに最新版の dviout があります。 (またここには「1階層上のディレクトリ」というリンクがあり、これをたどると旧版の dviout を 見つけることもできます。) このページを書いている時点では以下のファイルがあります。

tex318s.zipソースファイル
tex318w.exe自己解凍形式
tex318w.zipzip 圧縮形式

ファイル名の数字はバージョン番号で、バージョンが更新すれば当然数値が違ってきます。 自己解凍形式よりは zip で圧縮してあるだけの方が好みですから、tex318w.zip を ダウンロードします。

dviout をインストールするフォルダーを作成しなければなりませんが、私は LaTeX のインストール フォルダーの中に dviout というフォルダーを作成し、 tex318w.zip の中身をそこに展開しました。

dviout のフォルダーの中にある dviout.exe が本体で、ショートカットを デスクトップに置いておけば、ダブルクリックするだけで dviout.exe を 起動できます。 但し、dviout に付属のツールを使用する場合には 環境変数 path が dviout のフォルダーを含むようにしてある方が、都合がよい時が あります。これは従ってオプションです。

dviout.exe を起動すると、最初に

と聞いてきますから、「はい(N)」を選びます。次が表示されます。

ここは解像度の指定です。 親切にも上のほうに私のプリンター名と解像度まで書いてあります。 ここで解像度を 600 にして、「Next」 をクリックします。(このプリンターは 300 dpi でも 600 dpi でも 使用できるものです。) 次が表示されます。

フォントの所在場所を聞いていますが、ここは「Guess」を選びます。 すると次の表示があらわれます。

角藤版の LaTeX が検知されたようです。「はい」を選び、「Next」を クリックします。

「gen:」をクリックして、フォントのオン デマンド生成を可能にします。 すると次が表示されますから、「はい」を選びます。

まだ Ghostscript をインストールしていないので、「gsx:」の箇所は 触れないで、そのまま「finish」します。設定が終了すると、 下のほうに窓が開き、dviout の大まかな説明が表示されます。 ざっと目を通して、「close」を押して窓を閉じます。

さて、dviout が正しく設定されていることのチェックのために テキストエディターで次のようなテキストファイル (ファイル名 test.tex) を作成します。

test.tex
\documentclass[12pt,a4j]{jarticle}
\begin{document}

日本語テスト
\[
y = f(x)
\]
\end{document}

DOS 窓を広げて、test.tex を保存したフォルダーに移動し、コマンドラインから 次のように打ち込みます。

platex test.tex

間違いがなければ、首尾よくタイプセットが成功し、test.dvi が 同じフォルダーにできます。このファイルを dviout.exe から 開いて、それらしく表示されれば成功です。LaTeX のインストールは 昔と比べるととても簡単になっていますからまず成功すると思います。

注意
  1. dviout を起動すると、最初のうちは必要なフォントを自動作成します。 下のほうに窓が開き、進捗状況が表示されます。全部作成されたらこの窓は 閉じてかまいません。 LaTeX にはフォントの設計図が含まれていますが、初期条件では フォントそのものを含んでいないため、最初の頃は始終フォント作成 をすることになります。
  2. dviout はレジストリに書き込みをします。メニューの「option」/「Uninstall」 を選ぶとこれが消去されます。インストールの設定に失敗した場合はこれを 選び、立ち上げなおしてインストールをやりなおすことができます。

今回 LaTeX のインストールに dvipdfm-w32.tar.gz を含めました。 そのため、このパッケージに含まれる dvipdfmx によって自動的に dvi ファイルを pdf ファイルに変換できます。dviout のメニュー「View]/「Change Tool Buttons」を 押します。するとツールバーに「にこにこマーク」

が表示され、このボタンを押して、「OK」を押すと dvi ファイルから pdf ファイルが生成されます。 (拡張子だけ違うファイルができる。) pdf ファイルを読むには当然 アクロバット リーダが必要です。

追加

以上は2009 年の記録ですが、2014 年にも同じようなことをしましたが、 うまくいかなかった部分と暫定的な解決に関して補足します。

これまでいろいろな理由から Xp を使い続けていたのですが、2014 年の 4 月にマイクロソフトのサポートが終了することにようやく気が付き、身の回りにある別のパソコンで 仕事をすることに切り替えました。OS は Windows 7 で 64 ビット版でした。 Windows 7 になったため、日ごろ使用している解凍ソフトが使えないことに 気づき、角藤版の pLaTeX をダウンロードするついでにコマンドラインから使用する unzip も ついでにダウンロードしてこれを使用しました。

LaTeX のインストールはうまくいったようですが、DVIOUT の方でまずくなりました。 DVIOUT でフォント関連の設定が自動ではいきませんでした。 フォルダ名が変更になったことに原因があると思いますが、

c:\usr\local は私が作ったフォルダーで、この下に以下のフォルダ ができていた
  c:\usr\local\share\texmf\fonts         (旧)
  c:\usr\local\share\textmf-dist\fonts   (新)

この文字列はフォントファイルの指定をするために、 TEXROOT に書き込むべき文字列です。 DVIOUT でパラメーターを自動で設定できなかったので、 デフォールトの設定をして、TEXROOT の文字列を書き直しました。 これで首尾よくフォントが見つかるようになり、DVIOUT が正常に動作するようになりました。

本来 kpathsea を使用しているはずなので、ありえないエラーのような気がします。

秀丸の設定

秀丸のマクロ機能を使用すれば、 秀丸の中から LaTeX を制御できます。色々なマクロが ありますが、使用感がいまいちだったので、自作しています :

macro.zip

解凍すると、次のようなディレクトリーが展開されます。

TeX_utility
   ├macro......秀丸マクロの格納場所
   ├macserv....マクロサーバの格納場所
   ├readme.....説明書
   └texman.....LaTeX の簡単な電子マニュアル

使用するには説明書を読んでください。 なおマクロを動かすには秀丸以外に『秀まるおのマクロサーバ』が必要です.これは

秀まるおのホームページ

の中の 『ソフトウェアー / マクロサーバー』 からダウンロードできます. (マクロサーバは秀丸のマクロから DDE (dynamic data exchange) request をすることによって秀丸上に Windows のリストボックスなどを提供するための ツールです。)

3. LaTeX のインストール II (オプション)

以下では、LaTeX2e を使う上で、 便利なパッケージ、ソフトの類のインストール、設定方法の紹介をします。

AMS LaTeX や graphics パッケージに関して

AMS LaTeX を使用したり、LaTeX に PS の絵を挿入するためには LaTeX をインストールする際に 角藤氏の頁の「標準インストール」の ltxpkgs.tar.gz (Basic packages for LaTeX) を付け加えればよいだだけですが、 これはすでに実施済みです。

AMS LaTeX に関しては、あとは何もする必要がありません。そのまま使用できます。

ps ファイルの絵を LaTeX に入れるには 日本語対応 ghostscript のインストールが必要となりますが、これはあとで説明します。 また、あとで説明をする WinTpic で生成する絵に関しては、 上記のパッケージは必要がありません。


最近は Susie plug-in なるものに dviout が対応しています。 これに関しては

Susie plug-in and dviout

や dviout を展開したサブディレクトリー graphic/latex2e の 中の文書に説明があります。たとえば、

ifgif.spi, ifjpeg.spi

のような Susie plug-in を dviout のディレクトリーに置いておくだけで、latex に gifjpeg などの画像ファイル を取り込むことができます。Susie plug-in は次のリンクから探すことができます。

次のような構文で、gif の絵 (この場合 sample.gif) を取り込むことができます。 (jpeg も同様です。)

\documentclass[12pt,a4j]{jarticle}
\usepackage[dviout]{graphicx}
\begin{document}

\includegraphics[width=10cm, height=8cm]{sample.gif}

\end{document}
注意
\usepackage[dviout]{graphicx} の dviout は dviout.def というファイルを読み込む命令です。 このファイルは、dviout のインストールフォルダの、GRAPHIC\LATEXE にあり、 これを、LaTeX のインストールフォルダの、share\texmf\tex\latex\graphics に コピーしないといけません。 以前、角籐版をインストールしたときには、このファイルがあらかじめコピーされていたような気がします。 しかし、最近、角籐版をインストールしなおしたときには、このファイルをコピーする必要がありました。

絵のサイズを元のサイズのままで取り込みたい場合には、あらかじめ絵の大きさを bmc.exe (dviout のディレクトリーにある) を使って、縦横の大きさを 記したファイルを作成しなければなりません。(この場合には 当然絵の大きさを指定する必要がありません。) dviout のディレクトリーに パスが通っていれば、コマンドラインから次のように打ち込んで作成します。

bmc -b sample.gif
Ghostscript のインストール

Ghostscript は PS ファイル (ポストスクリプト ファイル) を表示したり、 非ポストスクリプトプリンターで印刷するためのツールで、 PS ファイルを PDF ファイルに変換することもできます。詳しいことは 以下を参照してください。

Ghostscript - Wikipedia (日本語版 Wikipedia)

Ghostscript には色々種類があります。(事情は上の Wikipedia に書いてあります。) 今回は角籐版のホームページから手に入れることが出来る GPL Ghostscript 8.63 としました。 ファイル名は

gs863w32full-gpl.zip

です。ダウンロードして、適当なフォルダーの中で解凍します。解凍されたファイルの中に

setupgs.exe

がありますから、これを実行します。面倒ですから何も余計なことを指定しません。これで c:\gs にインストールされます。

Ghostscript だけでは ps ファイルの表示が面倒なので GSview を手に入れます。 GSview は英語版の Ghostscript のホームページ

Ghostscript, Ghostview and GSview

から手に入ります。このページを作成している時点では GSview のバージョンは 4.9 です。Win32 版の自己解凍形式の gsv49w32.exe をダウンロードし、実行します。 今度は無指定だと "c:\Program Files\Ghostgun" になるので これは "c:\gs\Ghostgum" に変更しました。

これでインストール完了です。Ghostgum\gsview\gsview32.exe をダブルクリックすれば GSview が起動します。 動作チェックのために

gs8.63\examples\golfer.eps,    gs8.63\examples\tiger.eps

が表示されることを確認します。更に日本語表示のために GSview のメニュー「Options」/「Advanced Confirue」の 「Ghostscript Options」の最後にスペースを入れて

-dWINKANJI

を書き込みます。これで

gs8.63\kanji\article9.ps

が表示されることを確認します。 (article9 は憲法 9 条です。表示テストに使用した eps, ps ファイルは とても有名なものばかりです。)

Ghostscript を使って、LaTeX に絵を入れるためには コマンドラインで動く Ghostscript (gswin32c.exe) が path から検索されないといけません。 (現在の dviout では、ここまで指定しなくてもよいかもしれませんが、 gswin32c.exe を dviout から探しやすくするにはこの方がよいと思います。) そのため、環境変数 path に次のフォルダーを含めます。

c:\gs\gs8.63\bin

このあとで、dviout のメニューの「Option」/「Setup Parameters」を 選び「Graphic」タブを指定し「gsx:」と書いたボタンを押します。 すると次の表示が現われますから、「はい」を選びます。

多分ちゃんと探してくれるでしょうが、一応、Ghostscript のフルパス名 (今の場合は c:\gs\gs8.63\bin\gswin32c.exe) が最初の方に 表示されていることを確認した方がよいでしょう。書き込みがすんだら、 「save」を押し、「適用」を押します。

これで ghostscript を使って LaTeX に PS ファイルの絵を 入れることができるようになりました。

動作確認チェックのために 次のようなファイルを作って、pLaTeX で処理し、プレビュー してみます。但し c:\gs\gs8.63\examples\tiger.eps を tex ファイルと 同じディレクトリーにコピーしなければなりません。

test3.tex
\documentclass[12pt,a4j]{jarticle}
\usepackage{graphicx}
\begin{document}

\includegraphics[width=5cm, clip]{tiger.eps}

\end{document}

虎の絵がプレビューできたら成功です。 なお dviout のオプション設定で [Option]/[Setup Parameters]/[Graphic] の箇所の GIF:BMP (full color) にすると虎の絵がカラーになります。

注意
昔の dviout では ps ファイルの絵を挿入するには \usepackage{graphicx} ではなく \usepackage[dviout]{graphicx} を使用しなければいけませんでした。現在でも gif, jpg の絵を入れるときにはこの構文を使用する必要があります。

dvipsk に関して

dvipsk は dvi ファイルを ps ファイルに変換ツールです。

dvipsk はインストール済みなのでそのまま使えます。 但し、PS プリンターの解像度を設定する必要があるかも知れません。

dvips のパラメータは LaTeX のインストールディレクトリーのサブディレクトリーに 存在するファイル

\share\texmf\dvips\config\config.ps

で設定します。このファイルをエディターで開くと 最初の部分が

* Claim 10000 kbytes memory
m 10000000
* Default resolution.
D 600
* Default metafont mode
* M canonex
* Paths (uncomment and edit if you need these ...

になっています。4 行目の D に続く数値が解像度です。 初期設定は 600 ですから、これで困ることはあまりないでしょう。 6 行目の M に続く行は metafont mode の指定で、初期条件ではコメントアウトされています。 ここは変更しなくても構いません。解像度と metafont mode の対応表が

\share\texmf\web2c\texcm.cnf 
に書かれていますから、texmf.cnf に全部任せることにしましょう。

注意
PS ファイルは基本的には、スケーラブルで解像度の必要性はないようにみえますが、 gif の絵などを含めると、解像度が必要となります。

test.dvi を test.ps に変換するには次のようにコマンドラインから打ち込みます。

dvipsk test.dvi -o test.ps

test.ps が GSview で首尾よく表示できれば、 インストールは成功です。

WinTpic のインストール

WinTpic の説明をする前に tpic のことを説明する必要があります。 tpic は LaTeX 用の絵をかくための、コマンドです。 (詳しい説明は dviout の help で調べるか dviout のインストールディレクトリーの 中のサブディレクトリー \graphic\tip の中の文書を見てください。) tpic 命令は普通は LaTeX の picture 環境の中の拡張命令の形で使用され、 直接コードを書くことも不可能ではありませんが、普通は お絵かきソフトでコードを生成します。 tpic を生成するお絵かきソフトの一つが WinTpic です。

注意する点はすべての dvi ウエアーが tpic に対応しているわけではありません。LaTeX ファイルに絵を入れる 方法で最も普遍的な方法は PS ファイルの絵を入れることです。 PS ファイルの絵に関しては、不都合になることはまずありません。 dviout も dvipsk も共に tpic に対応していますから、 tpic で描いた絵を含んでいても PS ファイルに変換してしまえば どの PS プリンターで印刷できるようになり、 非常に可搬性が高くなります。 しかし tpic の絵が入っているファイルを dvipsk で変換すると 絵が変になることがあります。とくに塗りつぶしの命令が 入っているときに余計な場所まで塗りつぶされてしまうことが あります (計算誤差からくるようです)。

以上のように、少し問題があるのですが、tpic の絵は PS ファイルの絵と比べると非常に小さいので、 普通に使うぶんにはとても重宝することになります。

WinTpic は

Windows95/98/Me ≥ ..TeX関連ユーティリティ

からダウンロードできます。 Windows 95/98/Me 用となっていますが, Windows NT/Xp でも動きます。 インストールは非常に簡単ですから、自分でやってみてください。 LaTeX に絵を入れる方法は WinTpic の help (マウスでクリックする) に書いてあります。

Windows 版 Qfig のインストール

Qfig はもともと DOS で動いていた LaTeX 用の描画ソフトですが、 作者が Visual Basic で Windows で動くようにしたようです。WinTpic と同様に Vector の頁

Windows95/98/Me ≥ ..TeX関連ユーティリティ

から手に入ります。 但し、これを使用するには epic.sty, eepic.sty の 2 種類のスタイルファイルが 必要です。また Qfig に同梱されている eepicsup.sty も必要となります。

なお Qfig を使用する場合には ascmac.sty の調子がわるくなります。 eepic.sty の理由のようですが、screen, itembox の枠が不恰好になります。

gnuplot のインストール

gnuplot は 2 次元、3 次元のグラフィックスを 描くためのツールで、Mathematica ほど高機能では ありませんが手軽に使うことができる非常に小さいソフトです。 Mathematica と同じように絵を ps ファイルの形式で 出力できますから、当然 LaTeX2e に挿入することが可能です。

gnuplot homepage

が gnuplot のホームページですが、ダウンロードは次の SourceForge のページからとなります。

SourceForge.net: Files

インストールするためにディレクトリーを作成して、その中に wgpl+w32.zip を展開します。 wgnuplot.exe が実行ファイルですから、適当にアイコン登録をします。 gnuplot で LaTeX に絵を入れるためには 最初に次のようなファイルを作ります。

test.plt
#set term postscript eps 22 #ファイル出力のときの出力形式
#set output "plot.eps"      #ファイル出力の命令
set size 0.5,0.5            # 図の大きさ, 無指定 size 1,1
                            # size 1,1 は横 5 インチ, 縦 3 インチ
set nokey                   # 数式表示の抑制
set noborder                # 外枠表示の抑制
set noxtics                 # x 軸方向の目盛表示の抑制
set noytics                 # y 軸方向の目盛表示の抑制
set samples 20              # 20 等分して直線で結ぶ
                            # 無指定であれば 100 等分
set arrow from -2,0 to 2,0  # 矢印
set arrow from 0,-2 to 0,2
set xrange [-2:2]
set yrange [-2:2]
plot x**2 + x, sin(x)       # y = x**2+x と y = sin(x) の合成

ファイル名の拡張子は plt にします。テキストの # 以下は すべてコメントです。 このファイルを gnuplot から開くと、グラフを描いてくれます。 うまくいくことがわかったら、1 行目と 2 行目の行頭の # を消します。 同じように gnuplot で開くと、今度は絵を ps ファイルとして出力します。 上の構文であれば、plot.eps ができます。 従って次のようにして LaTeX ファイルに絵を挿入することができます。

\documentclass[a4j,12pt]{jarticle}
\usepackage{graphicx}
\begin{document}

\includegraphics[width=5cm, clip]{plot.eps}

\end{document}
4. LaTeX の最近の機能について
HyperTeX

HyperTeX とは TeX にハイパーリンクを埋め込むための標準で、 dviout では随分昔から HyperTeX に対応しています。 HyperTeX に関しての詳しいことは次を参照してください。

HyperTeX FAQ
注意
hyperref が動かなくなりました (2008 年 8 月)。 hyperref が高機能化して、色々な出力に対応しようとした結果と思われます。 無指定だと、ifxetex.sty が必要となり、これが角籐版には含まれていないようです。 このスタイルファイルは XeTeX 上で動いているかどうかを判定するためのもので、CTAN から持ってきて 適当な場所において platex でコンパイルしてみましたが、 作成された dvi ファイルにハイパーリンクができていません。 次の「しおり付き PDF」での「hyperref」はちゃんと動きます。こちらの方は dvipdfm を出力先に指定しているためのようです。 従って、当面、dviout に付属の myhyper.sty を使用するほうがよいようです。

HyperTeX を簡単に使用する方法は、dviout をインストールしたフォルダの中のサブフォルダ hypertex に説明がありますが、もっと便利な hyperref と呼ばれるパッケージがあります。 次がそのサンプルです。

sample.tex
\documentclass[12pt,a4j]{jarticle}
\usepackage{hyperref}
\begin{document}

\tableofcontents

\section{第一節}

\hyperlink{abc}{文書内リンク}

\href{http://www.nara-edu.ac.jp}{大学のホームページへのリンク}

\begin{verbatim}





\end{verbatim}


.... ここに類似の文書を挿入 .....


\section{第六節}

\hypertarget{abc}{文書内リンクのターゲット}

\begin{verbatim}





\end{verbatim}





\end{document}
注意
  1. \begin{verbatim} \end{verbatim} の中に空白の文書を入れたのは、 文書内リンクをクリックしたときに 文書内の移動がはっきり目で見えるようにするためです。
  2. 目次を完成するには一般に 3 回コンパイル (or タイプセット)しないといけません。
  3. してみればわかるように、目次をクリックすると該当する節にジャンプします。 従って hyperref は LaTeX の各種コマンドを上書きします。 そのため、複数のパッケージを使用する場合には、hyperref は最後に組み込む必要があります。

hyperref に関しての詳しい説明は次をご覧下さい。

Hypertext marks in LATEX: a manual for hyperref
PDF 化
しおり付き PDF

「PDF による詳細な説明書」によると、 LaTeX 文書を PDF 化する試みは随分沢山あるようです。 dviout のインストールの箇所で説明をしたように、 通常の dvi ファイルを PDF にするには dviout のツールバーの「にこにこマーク」 をクリックするだけです。これで dvipdfm(/x) が自動的に呼び出されます。

しかし、Hypter TeX を使用している場合に、しおり (= bookmark) を含む PDF にするには少しソースを変更しないといけません。 ここでは dvipdfmx (= extended dvipdfm) による方法を「PDF による詳細な説明書」から 抜粋することにします。HyperTeX の sample.tex を (しおり付きの) PDF にするには 次のようにソースを書き直します。(灰色の部分が修正箇所)

sample2.tex
\documentclass[12pt,a4j]{jarticle}
\AtBeginDvi{\special{pdf:tounicode 90ms-RKSJ-UCS2}}
\usepackage[dvipdfm]{color}
\usepackage[dvipdfm,bookmarks=true,bookmarksnumbered=true,%
            bookmarkstype=toc]{hyperref}
\begin{document}

\tableofcontents

\section{第一節}

\hyperlink{abc}{文書内リンク}

\href{http://www.nara-edu.ac.jp}{大学のホームページへのリンク}

\begin{verbatim}





\end{verbatim}


.... ここに類似の文書を挿入 .....


\section{第六節}

\hypertarget{abc}{文書内リンクのターゲット}

\begin{verbatim}





\end{verbatim}

\end{document}

この文書を 3 回コンパイルして、DOS 窓を開き、 ファイルの存在するフォルダーに移動します。そこでコマンドラインから 次のように打ち込みます。

dvipdfmx sample2

これで、しおり付きの PDF 文書 sample2.pdf が作成されます。

画像の挿入

dvipdfm の使用方法は LaTeX のインストールフォルダの \share\texmf\doc\dvipdfm にあります。 ここの下に base と sample の 2 つのフォルダがあり、base の dvipdfm,pdf がマニュアル (英文) で、 sample の中の sample.tex, sample.pdf がその実例で、ここで絵の入れ方も説明しています。 以下簡単に紹介することにします。

dvipdfm の著者 (M.A.Wicks) による sample では jpeg, pdf, ps の 3 種類の絵が挿入されています。 そこで、ここでもこの真似をして、test1.jpg, test2.pdf, test3.ps の 3 種類の絵を用意します。 LaTeX ソースは次のようにします。jarticle ではうまくいきません。article にします。 ちゃんと日本語も表示されます。

my_sample.tex
\documentclass[dvipdfm]{article}
\usepackage[dvips]{graphicx}
\begin{document}

これは pdfmx の画像埋め込みのテストです.

\includegraphics[width=10cm, height=10cm]{test1.jpg}

\includegraphics[width=10cm, height=10cm]{test2}

\includegraphics[width=10cm, height=10cm]{test3.ps}

\end{document}

jpg, pdf の絵に関してはバウンディング ボックス (=bounding box, 絵の大きさ) が必要となり、 LaTeX で処理する前に、dvipdfm に付属の ebb で処理しないといけません。 次のようにコマンドラインから打ち込みます。(角藤版では ebb.exe は platex.exe などと同じ 場所にインストールされていますからそのまま使用できます。)

ebb test1.jpg

ebb test2.pdf

こうすると、拡張子の jpg や pdf が bb で置き換わったファイルが同じ場所にできます。

注意
dviout でも、絵のバウンディング ボックスを出力するための bmc という命令があります。 混乱しないようにしましょう。

このあと platex と dvipdfmx で処理すると pdf ファイルが出力されます。

platex my_sample.tex

dvipdfmx my_sample
注意
pdf 形式の画像はスキャンナーなどで、出力できるようですが、これ以外にも bmp 形式の画像などから pdf 形式の画像に変換できるフリーソフトもあります。
Vector
の中の「画像 & サウンド」の「グラフィック変換」の中の
G・こんばーちゃ♪
を見てください。このソフトは透過 gif にも対応しており、またアニメーション gif も作成できる ようですからとても高性能です。
omega/lambda

TeX, LaTeX を unicode 対応にしたものが omega, lambda です。 この文書の通りにしていればすでに使用できるようになっています。

c:\usr\local\share\texmf\doc\omegaj\base

にサンプルのファイルがあるので、これをタイプセットしてプレビューすることに しましょう。既存のフォルダーに書き込みをするとややこしくなりますから、 別にフォルダーを作成して、

omjw32.tex,   sjis-sample.tex

の 2 つのファイルをコピーします。最初の方が omega (= TeX) で書かれ、 後の方が lambda (= LaTeX) で書かれています。 DOS 窓を広げ、ファイルの置いてあるフォルダーに移動し、

omega omjw32.tex

lambda sjis-sample.tex

とするだけで、タイプセットすることができ、dvi ファイルが作成されます。 あとは dviout から omjw32.dvi, sjis-sample.dvi を開くだけです。 フォント作成にかなり時間がかかりますがちゃんと表示されます。

ps ファイルに変換して Ghostscript で眺めることもできます。 次のようにすると、omjw32.ps, sjis-sample.ps が作成されます。 (odvips は dvips のオメガ版で、オメガに同梱されています。)

odvips omjw32.tex -o omjw32.ps

odvips sjis-sample.tex -o sjis-sample.ps
5. prosper について

prosper とは LaTeX で、マイクロソフトのパワーポイントと類似のプレゼンテーション資料作成のための クラスです。パワーポイントのように色々なことはできませんが、数式が使えるメリットが あります。 但し、少し面倒です。 資料作成の大まかな流れは次のようになります。

  1. prosper を使用して、dvi ファイルの作成
  2. dvi ファイルを ps ファイルに変換 (dvipsk)
  3. ps ファイルを pdf ファイルに変更 (Ghostscript + GSView)
  4. アクロバット リーダでプレゼンテーション

このページを書いている時点では prosper は角籐版には含まれていないようで、別途用意しなければなりません。 検索エンジンで検索すると次のような説明が見つかりますが、色々使用環境が違うため、インストール方法など、 非常に簡単なことに関して概説します。 (一旦インストールされたら、下のページは随分役に立つと思います。)

  1. LaTeX class file: prosper
  2. Prosperの使い方

なお、角籐版の LaTeX, Ghostscript, GSView がこの文書の前半で述べたように すでにインストール済みで、またアクロバット リーダもインストール済みであるとします。 また OS は Windows Xp を想定しています。

インストール

prosper のホームページは

Prosper HOME PAGE

で、ダウンロードのリンクをたどると次に行きます。

Prosper (Source Forge)

contributed style, prosper のどちらもダウンロードします。 次のファイルがダウンロードされます。

  1. contrib-prosper-1.0.0.tar.gz
  2. prosper-1.00.4.tar.gz

このようなファイルを解凍するには gzip.exe、tar.exe が必要です。この 2 つのファイルは 角籐版の「簡易インストーラ」(texinst754.zip) の中に同梱されています。 そこで 2 つの .tar.gz ファイルと「簡易インストーラ」を展開したできたファイルを同じ 作業フォルダに置き DOS 窓 (cmd.exe) を開き、作業フォルダに移動して 次のようにコマンドを打ち込みます。

tar xvzf contrib-prosper-1.0.0.tar.gz
tar xvzf prosper-1.00.4.tar.gz

これで、作業フォルダの下に contrib-prosper-1.0.0 および prosper の 2 つのフォルダができます。これ以後は「個人使用のパソコン」と「共同利用のパソコン」では 作業が異なります。 別々に説明をします。

個人使用のパソコンであれば、

c:\usr\local\share\texmf-local

に、tex フォルダを作り、tex フォルダの中に先に抽出した contrib-proper-1.0.0 および prosper のフォルダを移動します。最後に DOS 窓で

mktexlsr

と打ち込みます。

注意
  1. c:\usr\local\share\texmf\tex\latex\misc に prosper などのフォルダを 移動しても同じですが、角籐版の LaTeX とごちゃまぜにしたくないためです。
  2. c:\usr\local\share\texmf-local はこのような場合に備えて作成してある空のフォルダです。
  3. mktexlsr はどこで実行してもかまいません。

共同利用のパソコン では管理者でない限り、ドライブ c への書き込みは できませんから上の方法は使えません。本学の共同利用計算機ではドライブ z がユーザフォルダですから、ここに フォルダ texmf-local を作成し、 texmf-local の中にフォルダ tex を作成し、tex の中に prosper などのフォルダを移動します。 更に、次のように環境変数を設定します。(フォルダの区切りが Windows 方式の \ ではなく、 UNIX 方式の / であることに注意してください。)

変数 TEXMFLOCAL の値を z:/texmf-local

もしも DOS 窓を開いているのであれば一旦閉じてから、再度 DOS 窓を開き ここで「個人用のパソコン」と同様に mktexlsr を実行します。これでインストールが完了です。

使用方法

使用方法すべてを説明するのは困難なので、その一例を紹介します。 (prosper などの動作確認も兼ねています。) エディターから次のような LaTeX のソースファイルを作成し、platex でコンパイルして、 dvi ファイル (myprosper.dvi) を作成する。

myprosper.tex
\documentclass[pdf,autumn,slideColor,colorBG]{prosper}

\title{日本語使用の prosper}
\author{ゴンベイ}

\begin{document}

\maketitle

\begin{slide}{prosper 入門}
\begin{itemize}
\item スライドの背景に使用できるスタイルは、PPRautumn.sty などで、
      PPR を除いたファイル名 (この場合には autumn) をヘッダーで指定
\item PPR が付いたファイルは prosper フォルダ、および、その下の contrib フォルダ、
      あるいは contrib-prosper-1.0.0 の中に色々ある。
\end{itemize}
\end{slide}



\overlays{3}{
    \begin{slide}{重ねて表示}
        \begin{itemstep}
            \item 一行目
            \item 二行目
            \item 三行目
        \end{itemstep}
    \end{slide}
}

\end{document}

dvi ファイルを作成するときは DOS 窓で platex を起動すること。次のようにコマンドラインで 打ち込む。

platex myprosper.tex

次に DOS 窓で次のように打ち込んで ps ファイル (myprosper.ps) を作成する。

dvipsk myprosper.dvi

dvipsk は dvi ファイルを ps ファイルに変換するソフトです。以上の方法で拡張子のみが ps に なった ps ファイルが作成されます。但し、この方法では最終的に作成される pdf ファイルのしおりが 文字化けします。文字化けをしないようにするためにはつぎのようにしなければなりません。

dvipsk -Ppdf -z -f myprosper.dvi | bkmk2uni > myprosper.ps
注意
以上のことに関しては、\usr\local\share\texmf\doc\dvips\base にある dvipsk-w32.txt を ご覧ください。

更に、GSView を起動して、myprosper.ps を開きます。 縦横が逆に表示されているようであればメニューの「Orientation」(向き)から 「Landscape」(横置き)を選びます。 表示が正常であることを確認してから File メニューの Convert を選択して

Device ResolutionPages
pdfwrite600 全部選択

を選び「OK」 を選ぶ。(多分何もしなくてもよい) これでファイル保存の画面になるから ファイル名を拡張子のみを pdf に変更した myprosper.pdf とでもする。あとはアクロバットリーダで myprosper.pdf を開けばよい。 「通常表示」/「全画面表示」 の切り替えは Ctrl-l (コントロール エル)、 ページの移動は矢印キーです。

なお各スライドには次のようにオプションを記述できる。

\begin{slide}[オプション]{表題}

\end{slide}

記述できるオプションには次のようなものがある (試してみよう)

Split
Blinds
Box
Wipe
Dissolve
Glitter
注意
prosper では、余分にパッケージを使用しなくても、そのまま
\includegraphics[パラメータ]{eps ファイル名}
の構文で eps ファイルの画像を挿入できる。
6. ベジエ曲線

LaTeX の本にはやたらベジエ曲線とか称するものが出てきます。 すこしだけ説明します。

計算機の描画ソフトで, 有限個の点 { P1, ... , Pn } を指定すると滑らかな曲線で結んでくれるものがあります。 これはスプライン曲線と呼ばれるものです。

スプライン (spline) とはもともと鋼でできた自在定規のことですが, 一般に m-次スプライン曲線とは各点間が m 次以下の代数曲線で, 全区間で m-1 階連続的部分可能な曲線のことです。

TeX の制作者である Knuth は TeX の本体のみならず TeX 用のフォントまで 作成しました。その際に使用された曲線はベジエ (Bezier) 曲線と呼ばれ, 複素平面で考えたときに

2 次ベジエ曲線 : (1 - t)2 z0 + 2(1-t)tz1 + t2 z2 (0 < t < 1)
3 次ベジエ曲線 :   ( 1 - t)3 z0 + 3(1 - t)2 t z1 + 3(1 - t)t2 z2 + t3 z3   (0 < t < 1)

であり, 一般の m 次のベジエ曲線は

m
Σ
k = 0
( m
k
) (1-t)m-k tk zk    但し ( m
k
) は 2 項係数

によって与えられます。この曲線は始点 z0 と終点 zm を結ぶ曲線で, 中間の点はコントロールポイント (制御点) と呼ばれます。 実際にグラフィックスで表示すると


簡単のため z0, z1, z2 を A, B, C で表している。ベジエ曲線の美しい性質は AB, BC の中点を D, E とし, DE の中点を M とすれば 2 次のベジエ曲線は M で DE と接するのである。 しかも A から M に至る曲線部分は A, D, M に対応する 2 次のベジエ曲線になっている... 等などである。(2 次のベジエ曲線は放物線である。)

グラフィックスは OpenGL でプログラムして, あとでペイントで文字を挿入したものです。


2 次のベジエ曲線と同様に, z0, z1, z2, z3 を A, B, C, D とし, AB, BC, CD の中点を E, F, G とし, EF, FG の中点を H, I とし, H I の中点を M とすれば 3 次ベジエ曲線は M で H I と接している。

絵の描き方は 2 次のベジエ曲線と同じです。 プログラムは何かの参考になるかもしれません。

なお ペイントで曲線を描くときは、2 箇所コントロールポイントを 指定しますから 3 次のベジエ曲線を使っているのではないかと思います。 『コントロールポイント』という言葉は理解しにくい言葉ですが、 慣れるとすぐに滑らかな描くことができてきわめて重宝します。